Glog

Golfの作業ログ

2018年によく聴いた曲とか

あけましておめでとうございます!

昨年はGolfで新作「KING」を配信したり、Hocoriでもライブ活動を行うなどとても楽しい一年でした。

もちろん例年のごとくSLEEPERS FILMや、個人の活動でも色々な音楽家に関わらせてもらったりで感謝。一年間楽しく音楽を積み重ねられたことで、さらに今年につなげていけそうです。

この年末年始はGolf、Hocoriともに仕上げ段階にある楽曲たちと夜毎会話してます。

さて、この時期恒例の誰に頼まれることもなく続けている2018振り返りレビューを以下に。本格的にサブスク(主にSpotify)で音楽を聴くようになって、聴きたかった過去の作品や関連作品をディグってる時間のほうが多く、新譜を聴いてる時間が減った気がする。 

 

Channel Tres - Controller

Shamirが方向性を変えたことで空席になっていた場所を深く切り込んできた。リミックスワークもすばらしかった。

 

Mr Twin Sister - Jaipur

今作はとくによく聴いた。なんかシンパシー感じるなあと思ってたら、モンチコン清水くんがこんなことをつぶやいていて、なるほどそういうことだったのかと。

 

Moodymann - Don't You Want My Love

あー今日はMoodymanみたいな音楽を聴きたいなあと思ったときに、なかなかほかが見当たらないってすごいことですね。

 

Toro y Moi - "Freelance"

なにかと毎年いれてる気がしますがやっぱりよく聴いてました。スティービーワンダーっぽい。

 

Gorillaz - Humility

ゴリラズは新作がでるたびにすごく好きな曲が一曲だけある。この曲のおかげでなんか苦手だったジョージ・ベンソンを改めて聴き直すという発見があった。

 

細野晴臣 - 三時の子守唄

トロピカル三部作の中でもあまりトロピカル感は薄い曲ですがとても好き。ここ数年は避けるように聴いてなかった日本の70sもなぜかよく聴いた。

 

DJ Python- q.e.p.d.

たぶんSpotify経由でたまたま知った曲。AIいい仕事した。

 

DJ Koze feat. José Gonzalez - Music on My Teeth

待ちに待ったKozeの新譜でした。洗練しすぎない究極の洗練。つくづく不思議な音楽家だ。

 

DMX Krew - Grand Tour

一年のうちに必ずどこかのタイミングで聴きたくなるタイプの曲。DMX Krewはいつもビートの音色が好き。

 

Dam Funk - Believer (Fingers Deep-Funk Remix)

重くも軽くもない夜におすすめ。

 

Yaeji - Guap

Against The ClockでうたどりにZoomのICレコーダー使ってるのには驚いた。自由な発想でいいなと。

 

Little Dragon - Lover Chanting

この曲のライブが人力感あってすごくよかった。

 

Easy - Aaron Childs

普通といえば普通なんだけど、いい曲。

 

Unknown Mortal Orchestra - Hunnybee

モンチコン清水くんに勧められてきいてみたら、まんまとハマった。

 

佐藤博 - You're My Baby

素晴らしい音像。いつ聴いても古びることはないだろうなと。

 

小川美潮4to3Band / 窓 (live)

ありがたいことにSLEEPERS FILMに撮影の依頼をいただきまして、リリース作品を聴き込んで撮影に臨んだのですが、あまりにこの曲が良すぎてその後もずーっと聴き続けてます。

小川さんの少女性と洗練さを持ち合わせたような歌声が、市井の人々の人生をドラマチックに照らし出していて、何度聴いても鳥肌が立つという…。

SLEEPERS FILMによるこの映像ももちろんみていただきたいのですが、各サブスクで小川さんのこの楽曲は配信されてますので、ぜひみなさんも一度聴いてみてください。激推し。

 

という感じです。連休のお供に聴いてみてはいかがでしょう。

ぼくはといえば、年末のふわふわしてる感じのままツタヤに入って、名人たちの落語のCDを手に入れたので早速聴き込もうと思ってるところ。

今年も色々な活動に夢中で取り組んでいきたいと思います。ぼくも窓みたいな曲が作れるようがんばりたいです。

それでは今年もよろしくお願いします。

個性の源

圓山くん(a.k.a 栗原パンダ)とある日、たしかタイ料理を食べながら雑談していたとき、「ラーメンは麺とスープを同時に食べないと気が済まない。だから必ずレンゲを使って、同時に食べるようにしてる。」という話を聞いた。

レンゲに麺をいれて食べるのは、冷ましたくてやるものだと思っていたし、そもそも麺とスープはそれぞれに主体性がある故に、基本的には別に楽しむものと思っていたので、その接し方は目から鱗だった。

言われてみればたしかにぼくは麺とスープを同時に食べるという行為をしたことがないかもしれない。

なるほど、じゃあ自分もそうしよう!となるわけじゃないんだけど、そういう観点があるから解釈って面白いなと。

 

韻はラップだけのものではない

歌詞をつくるとき、一番大事にしていることはストーリーとか伝えたいこととかではない。もちろん文字数でもない。情景、と言いたいところだが、それでもない。メロディがもっている韻である。とにかく重要。

メロディが浮かんだときにハマる言葉(歌詞)が一緒に出てくることはある。このときはラク。ほとんどは出てこない。ただ、韻は必ずハッキリと浮かんでいる。

メロディに韻がうまくハマらない言葉は、いかにストーリーが紡げてもそこに置く気になれない。どうしてそう思ってしまうのかはよくわからないが、とにかく、韻がメロディと合致してくれないと歌詞にできないのである。

歌唱法でカバーできる部分もある。クセの強い歌唱法をもつシンガーは、韻をうまくメロディに溶かす方法として、歌唱法を編み出しているという側面もあるように思う。伝えたいことを優先したい場合にかなり有効。

あと、必ずしも一致しなくても代替できる韻もある。例えば「あ」と「お」の響きはそう遠くない、とか。

とはいえ、基本的には韻を固定した状態でメロディ上の言葉を作っていく。その上、何度も繰り返し同じ韻を踏みつつ、ストーリー展開していくことが理想。これは、発音数が少ないメロディを扱う場合(つまりGolf)は特に難しい。

そこで、困難すぎる歌詞作りについて最近思いついた策が、メロディを繰り返さず変えていくという考え方だ。コロンブスの卵。

なんでそんなこと急に言い出したかと言うと、まさに実行中だからである。いい曲になりそうだなこれ。