今年前半はHocoriとユキヒーロープロレスのコラボがあり、ファッションショーベースでリリースやライブするという、自分の音楽史においては非常に斬新な出来事でした。SLEEPERS FILMでは、数年に渡って縁の深い方たちの飛躍を後押しできるような作品をいくつも残せたかなと。ミックス・マスタリングのほうでも大好きな人達と面白い作品が作れたので、やあ、振り返ってみると相変わらずバタバタしてましたが、ほんとに実りの多い幸せな一年でした。みなさまありがとうございました!
一応、ぼくのソロワークス的なものは以下URLにもありますのでぜひ。
http://golf-music.com/journal/
そこで本題の、誰に頼まれるともなく、毎年ただ書きたくて書いているベストトラックということで、
Whitney - Light Upon the Lake
Whitneyは一聴した瞬間のこのかまぼこサウンドの衝撃に心底やられました。このデジタルレコーディングの時代に、どうやってこんなにアナログテープなサウンドを作り出せたのかと頭を悩ませていたのですが、monchicon!清水くんの情報によると、Tascamのオープンリールでの録音とのこと。
フォーク・ロックが形作るファンタジーに必要なのは、プロツールスではなくテープマシンだったという2016年の結論に、現代音楽人として心が折れそうになった瞬間でした。
何言ってんだこいつという感じでしょうが…。
とにかく、Followという最後の曲が好きすぎて、リードギターを聴くと涙が出てくるし、土手に向かって走り出したくなるくらい甘酸っぱい気分になれます。恋の魔法にかかってるとしか思えない楽曲群です。インタビュー中にキスしてしまう彼らをみて、ぼくはどういう気持ちでいればいいのか未だにわかりません。
正直言うと、Whitney以外はどうでもいいくらいぼくにとってはエポックな作品でしたが(Jefferson AirplaneやBuffalo Springfieldを久々に引っ張り出して聴いちゃうくらい)、ほかにも音楽は聴いていたわけで、以下です。
Weval - Battle
これぞKOMPAKTという逸材。
Archy Marshall - Eye's Drift
あんたどんだけ天才かよとつぶやきながら何度も聴いた。
Aldous RH - Sensuality
このライブ映像が一番笑えるしかっこいい。
Red Hot Chilli Peppers - Go Robot
恥ずかしながらほぼ通過したことのなかったレッチリだったのですが、新作はすごくよくって、特にミックスがWhitneyとは完全逆ベクトルで最先端を見た感じ。
KAYTRANADA - LITE SPOTS
ジャケが最高で聴いたら音も最高。ダンスミュージック界には、まれにこういうポップネスを備えた才人が飛び出しますね。
Chance The Rapper - Angels
SoXと共に彼がここ最近追い求めてきた音楽(体験)がここに極まった感があるのではと。すごい境地。Donnie Trumpetの効き目も素晴らしい。
Mayer Hawthorne - Out Of Pocket
タキシードを経たソロもよく聴いた。
Milkron - Ask Me
聴いて安心な硬質。
Cass McCombs - Bum Bum Bum
今年は例年にも増してmonchicon!からよく聴いた気がする。これもそう。
Junior Boys - Over It
日本を代表するジュニアボーイズファンと思っていますが、新作はこれまでのファンが好きそうな(のでは)曲が多い中、この曲は何か新しい挑戦を感じて嬉しかった。このビデオが新しい客を遠ざけたかもしれないが…。
NxWorries - Link Up
これはほんとよく聴いた。こないだ呂布の車に乗ったときも偶然かかって、おお!と思った。アンダーソンパークという才能の勢いを感じずにはいられない作品。
FOUK - Gruff
Arthur Russellマナーなベースラインが最高ということで、DJのときよく使った。
Steven Julien - Chantel
この人はシーケンスというものにとらわれず音を遊べるトラックメーカーだなと感じて、なんでしょう、フライングトータス後の才能といいますか。
Rainbow In Your Eyes - Leon & Mary Russell
今年はたくさんのレジェンドが逝去しましたが、レオン・ラッセルもまたその1人ですね…。
今年もありがとうございました!
golfの新曲もできてますので来年はより楽しいお知らせができるのではと。ほんとです。いつも言ってるみたいですけどほんとです。
それではよいお年を!来年もよろしくお願いします!!!